PMPの受験を決意してからPMPホルダーとなるまでに、どのような手順を踏めば良いのか、全体の流れを説明します。
それぞれの手順の詳細は別途記事にします。
PMP受験申し込みについてはこちらから
大きな流れ
- 受験資格を得るまでに必要な業務経験を積む
- 35時間の公式トレーニングを受講する
- PMPの受験申し込みをする(業務経歴書の作成をする)
- (一部の人のみ)PMIからの監査対応をする
- PMP試験の受験会場の予約をする
- PMP試験を受けて合格点を取る
PMIのウェブサイトにも全体の流れが記載されています。
<2020年11月22日追記>
最新の申し込み手続きの動画が公式にアップされました。(英語)
Certification App Redesign Overview & Demo
各手順
受験資格を得るまでに必要な業務経験を積む
PMPの受験資格を得るためにはプロジェクトマネジメントを指揮・監督する立場として、一定時間の業務経験を積む必要があります。
受験申し込みまでの8年間で
- 高卒の場合は60か月間のプロジェクトマネジメント経験と7500時間の実務経験
- 大卒の場合は36か月間のプロジェクトマネジメント経験と4500時間の実務経験
が必要です。
プロジェクトマネジメント経験と実務経験の違い
プロジェクトマネジメント経験は、プロジェクトに参画した期間を月単位で計算します。
実務経験は、自身がプロジェクトを指揮管理した時間を時間単位で計算します。
例えば、2019年3月に、AプロジェクトとBプロジェクトに参画していて、Aプロジェクトで50時間、Bプロジェクトで40時間、プロジェクトを指揮監督したとします。その場合、
プロジェクトマネジメント経験としては1か月がカウントされ、実務経験としては、50+40=90時間がカウントされます。
つまり、同時期に複数のプロジェクトに関わっていた場合に、実務経験はダブルカウントできるのに対し、プロジェクトマネジメント経験はあくまで期間が計算対象なのでシングルカウントになります。
35時間の公式トレーニングを受講する
品質、スコープ、タイム、コスト、人的資源、コミュニケーション、リスク、調達、統合マネジメントの知識エリアが含まれている公式トレーニングを受講します。受講したトレーニングはPMP申し込み時にPMI登録番号(PMI REP#)とともに記載する必要があるので、かならず公式のものを受講しなければなりません。
トレーニング提供者は以下が挙げられています。
- REP (Registerd Education Provider)
- 大学
- PMI支部
- 企業内教育
- Eラーニング
- 研修機関
トレーニングにかかるコストは提供者により千差万別です。
自腹で取得する受験者にとってコスト的に最大のハードルはこの要件だと思います。筆者もそうでしたので、最安のものを探した結果、1,300円で受講できるEラーニングを見つけました。
PMP受験コストの記事はこちら
PMPの受験申し込みをする(業務経歴書の作成をする)
PMP受験資格を満たしたら、米国PMIのサイトから受験申し込みをします。
申し込みはすべて英語です。申込時に先述の業務経験を入力する必要があるので、あらかじめ業務経歴書を作成しておき、申込フォームに入力するだけにしておくとよいです。
業務経歴書の書き方は別途記事にします。
受験申し込み後、PMIでの審査ののち、受験資格を満たしていることが認められると受験の案内がメールで送られてきます。
(一部の人のみ)PMIからの監査対応をする
受験申し込み後のPMIの審査で、監査対象に該当すると、自身が受験資格を満たしていることを証明する書類を送付する必要があります。
- 大卒の場合は大学の卒業証明
- 35時間の公式トレーニングの修了証
また、業務経歴書に記載したリファレンス(その業務経歴を証明できる関係者)に照会の連絡が入ることもあるそうです。
筆者は幸い監査対象にはなりませんでした。
業務経歴がきちんと書けていないると監査になりやすいといううわさもあったので、業務経歴の英語はきっちり準備して申し込んだため、そのおかげかもしれません。
PMP試験の受験会場の予約をする
PMIから受験の案内が送られてきたら、PMP試験の日時と会場を決めて予約をします。
PMP試験の実施はプロメトリック社に委託されており、日本では
- 東京(御茶ノ水)
- 大阪(中津)
の2か所で受験することができます。
ちなみに、試験会場の空き状況はプロメトリック社のWebサイトからPMIからの受験案内の前から確認することができるので、あらかじめ受験日のターゲットを決めておいて勉強を進めることも可能です。
PMP試験を受けて合格点を取る
受験日が決まったら、あとは試験対策をして、試験当日に合格点を取るだけです。
筆者が経験した試験当日の流れは別途記事にします。
筆者のケース
筆者がPMP受験を決意してから合格するまでのタイムラインは以下の通りです。オレンジ色は参考書を使った試験対策です。(参考書を使った試験対策の方法はこちらの記事)
受験を決意してから約半年で一発合格しました。
夏休みや仕事の都合で途中一切対策をしていない時期があったのでスケジュールが間延びしていますが、もっと短期間で取得しようと思えば2か月は短縮できたかなと思います。
本記事が受験の参考になりましたら幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。